あれから。
博多から戻り、横浜検疫所にて黄熱病の予防接種を受ける。
年末のタンザニア旅行のための任意的ワクチン。
蚊を媒介とする病気は現地にズラッとあるのだが、有効かつ容易な対抗手段をとれるのは黄熱病だけである。だから黄熱病対策だけでは、安心感は大して増えない。強打者や好打者が8番まで控えている打線を相手にしているようなもんである。
狂犬病は怖いヨ。
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対馬は縦に細長い島で、奄美大島クラスの広さだった。韓国や中国のラジオを聴きながらレンタカーでうろつく。
ツシマヤマネコ探索や白嶽登山をして、ヤマヤマした地形を確かめることができた。夏に来たい島ですナ。
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薬剤師として壱岐で働く友人と、郷ノ浦の寿司屋に行く。サバが旨い。アジが旨い。ブリが旨い。温泉は対馬より壱岐のほうが実力派だった。
友人の部屋は焼酎の一升瓶による密林と発泡酒の空缶による摩天楼が形成されており、ゴミゴミした雰囲気というよりも、むしろ「ゴミとの共生」というひとつ上の次元の中で彼は生活しているのだナという感慨を抱かされた。
「夏はゴキブリがひどいんじゃないの」
「ムカデもでるよ」
冬なので泊めさせてもらう。
東京出身の彼にとって、壱岐暮らしの懸案事項は週末の身の処し方のようで、博多に繰り出すとイキイキするようである。
「そんなもんだろうナ」
「そんなもんだヨ」
中学生時代の彼の姿を思い出しながら眠りにつく。
翌朝、仕事に出かける彼を送り出し、しばらく部屋でマンガを読み、「家に鍵をかけない習慣」と「ゴミを捨てない生活」と「夏のムカデの来訪」についてそれぞれ関連性があるのないのか考えながら、てくてく港にゆく。
(またね!)